2021.10.18
鶏肉料理で一番人気の食べ方は……?
と聞かれると、真っ先に答えるであろう『炭火焼き』。
ジューシーな鶏肉を香ばしく炭火で焼いた焼き鳥や、鶏炭火焼(串に刺さずに切って焼いたもの)は、お酒にもご飯にも、そしてそのまま単品で食べても絶対に美味しい最高料理。
人気テレビ番組、イッテQ!で世界各国をロケしているイモトさんが「どんな国に行ってもハズないのが鶏肉。牛とか豚は失敗するときがあるけれども、鶏の炭火焼きは世界各国どこで食べても美味しい」と言っていたことがあるのですが、特に地鶏は味が濃くてしかも肉に弾力があるため、炭の香りに負けることなく、また、炭火の強い火力で焼かれてもパサパサになったりすることなく、ともかく「これが、嫌いな人っているのかな?」と思うほどの美味しさ。
そんな地鶏の炭火焼きですが、自宅で食べようと思うと「準備が大変そう」「どうやるのかわからない」「プロより美味しく作れないかも」と普通の方は躊躇ってしまうかもしれません。
ですが、コロナ禍で緊急事態宣言などが発令されたり、解除されても人数制限や時間制限などでゆっくり美味しい鶏の炭火焼きを外で食べられる機会がぐっと減ってしまいました。
しかし!!
逆に『おうち時間』ということで、自宅居酒屋や、テラスでBBQなどする方も増え、また、お笑い芸人でありソロキャンンパーのヒロシさんの影響もあって、一人キャンプをする方もいらっしゃいます。
そうした方に、ひょうご味どりの生産者……もとい、鳥マルシェ屈指の『鶏ソムリエ』が素人でも美味しく作れる、鶏の炭火焼きのやり方をお伝えしたいと思います。
簡単で、「え? こんなことで美味しくなるの!?」と驚かれる、鶏のプロ直伝の技をご覧ください!!
鳥マルシェには、鶏のことをそれこそ、お肉のことから生産のことまで知り尽くした鶏のプロ……『鶏ソムリエ』なる者がいます(笑)
株式会社野乃鳥 代表取締役 野網厚詞
「野乃鳥」「ビストリッシュ」「梅味堂」「天参亭」など複数の飲食店を展開し、ひょうご味どり復活プロジェクトで尽力している敏腕社長は、鶏のことならもうお任せ。
美味しい食べ方・作り方はもちろん、合うお酒にまで言及してくれるそのサービス精神を大いに活用させていただき、今回「初心者、一般の方でも美味しく作れる地鶏の炭火焼の作り方」をお伺いさせてもらいました。
ぜひ、テラスで、ソロキャンプで、そして家族内でのBBQなどで参考にしてみてください!
こちら、実は100均でも炭や七輪が手に入ったりしますので、地鶏さえ手に入れば用意は簡単!
BBQ台もホームセンターで安く売っていますので、「良いお肉が手に入ったら、道具は安くても大丈夫」の感覚で気軽に用意してみましょう。
炭火のおこし方などは、YouTubeなどでもたくさん動画が出ているかと思いますが、炭の火起こしの鉄則は「小さい炭から大きい炭へ火を移していくこと」。
簡単に説明すると……。
着火剤の場合は着火剤の上に小さな木炭をいくつか置いて、火をつけて炭に火を起こしていきます。
ガスバーナーで火を起こす場合は、一カ所に火を当て(その時も、欲張って大きな炭に狙いを定めず、火が起きやすそうな小さな木炭に絞りましょう)、炙って火を起こします。
そうして、小さな木炭に火が付いたらそこから順次大きな木炭を井桁状に置いて、火を移していけば初心者でも比較的スムーズに火をつけることができるでしょう。
いずれの場合も、一度にたくさんの木炭の火を起こしたり、初めから大きな木炭に火をつけるのは大変ですので、小さな炭を選んで火を起こして、それを種火にして炭を追加していくと良いでしょう。
また、炭はギュウギュウに詰めてしまうと逆に火が弱くなるので、空気の通り道を作るように、井桁状に組み上げるのがポイント。
火が回ったら、ウチワで空気を送る際も、勢いよく扇いでしまうと火が消えたり、灰が飛んでしまうので優しくゆっくりと扇いで酸素を送り込んであげましょう。
さて、火起こしができたらBBQ・炭火焼は8割成功したも同然!
残り2割を成功させるために、ちょっと鶏肉の切り方にも注目してみましょう。
炭火焼き用の鶏肉の理想の切り方は、もも肉の場合は鶏肉を縦半分に切って、それを7mm~1cmのそぎ切りにしていく方法。
このような切り方だと、大体同じ大きさになって、繊維の筋も潰さずに歯ごたえも良いまま。
そして、なにより、1㎝くらいの幅に切ることによってジューシーさも保てて、それで中までしっかりと火が通るので一番おすすめです。
表面は焼けつつも、中まで火が通っているのにジューシー……。
最高です!!
因みに、鶏肉の表面が真っ黒になるまで炭火で焼く『鶏の炭火焼』もあるのですが、それは宮崎地鶏の郷土料理。
塩やタレなどで下味をつけておいて、炭火で一気に焼き、したたり落ちた鶏の脂で上がった煙で更に燻して真っ黒にするのですが、店舗によっては中が生焼け(たたき状)であったり、煙がもうもうと立ってしまうため、家や外で作るのはちょっと難しい黒い炭火焼き料理(苦笑)
たたきは一般家庭ではおすすめしておりませんし、煙が立ったら火事と間違われる可能性もありますので、ぜひ、ご家庭ではこの鶏ソムリエおすすめの作り方で挑戦して欲しいと思います。
話は逸れてしまいましたが、もも肉は1㎝くらいの幅がおすすめなのですが、むね肉は5mmの薄さがおすすめですので、そこもご注意!!
むね肉は薄めに切って、さっと炙って『焼しゃぶ』として食べると気になるパサパサ感もなく、とても美味しいのです!!
むね肉にしろ、もも肉しろ、どちらにしろ焼きすぎは厳禁!!
例えば、むね肉の場合は、①片面焼きます②ひっくり返します③表面がどちらも白くなります……となったら完成。
これくらいでも中まで火の通る幅に切っているので、安心して、しかも美味しく食べられるのです。
もも肉に関しては『膨らみ』を見ていただくのがベスト。
美味しいもも肉は、両面焼いていると中の肉汁が溶け出してふわっとお肉が膨らんでくるのです。
もちろん素人目にもわかる膨らみ加減なのですが、その時が一番プリプリで美味しい瞬間。
たまに「膨らんできた!!」と、トングなどでギュ~っと押さえてしまう方がいますが、それがもう、鶏肉の神様に怒られてしまうようなNG行為(笑)
お好み焼きも、ふっくら焼くために上からパンパンと叩いてはいけない……と言いますが、それは鶏肉も一緒。
因みに、焼きすぎてしまうと、今度はお肉がしぼんでしまいます(涙)
トントン……とお肉を押して、ジュッジュ……と音を立てて肉汁が逃げた分だけ、旨味も逃げているのです……。
「お肉が膨らんだら焼き上がり!」と肝に命じておきましょう。
そして肝心の味付けですが、コクのある地鶏と、芳醇は炭火の香りを生かして、さらに美味しくするにはむね肉を『焼しゃぶ』として食べるなら『ポン酢』がおすすめ。
特に、鳥マルシェで売っている手作り無添加『野乃鳥のポン酢』は、柚子とスダチの香りがしっかりと封じ込められており、酸味も程良く効いて「いくらでも食べたくなる」と評判。
参考⇒【手作り・無添加【野乃鳥のポン酢】(300ml)】 商品販売ページ
また、もも肉に関しては『ポン酢』+『柚子胡椒』。
もしくは、『タレ』+『黒コショウ』がおすすめ。
タレはスーパーで売っている、焼き肉のタレでもOKなのですが……なんと、この度、鳥マルシェから、鶏ソムリエ監修の「ご家庭で楽しめる焼き鳥のタレ」を販売予定!!
ポン酢と同じく、こだわり抜いた手作り無添加のタレは地鶏はもちろん、どんな鶏肉にかけても(つけても)本格的な焼き鳥の味になるよう研究しました。
ひと回しかけるとあっという間にプロの味になること請け合いです。
数量限定にて販売する予定ですので、味にこだわりのある方こそ鳥マルシェをお気に入りにいれて、1日1度のチェックをおすすめします。
地鶏は味が濃厚なので、コショウが最高に合うのですが、鳥マルシェから発売予定の焼き鳥のタレも黒コショウとの相性抜群です。
もう少しあっさり食べたい方は『塩』+『レモン』もおすすめ。
変わりどころでしたら、『塩』+『スパイス』も意外と合います。
スパイスは鶏ソムリエ的には『クミン』がおすすめ。
スパイシーな味わいでも負けないひょうご味どりは、クミンを使っても負けない美味しさがあるので、非日常を味わいたいという場合にはぜひ試していただきたい組み合わせです。
炭火焼きにおすすめの部位といえば、それはもうジューシーで肉厚な『もも肉』なのですが、地鶏の場合、どの部位も味が濃くて食べ応えもあるため『むね肉』もおすすめ。
特に、先に書いたように『焼しゃぶ』のような感じで、薄切りにしたお肉をさっと炙って食べると、それはもう未知の世界(笑)
一生に1度は味わって欲しい美味しさなのですが、その他にももう一つ、おすすめの部位があります。
それは……『キモ』。
肝と言っても砂肝ではなく(もちろん砂肝も美味しいですよ)、レバーの部分。
これは焼くのに少しだけテクニックが必要な、炭火焼き中級~上級者向けなのですが、ここでこっそりコツをお教えします。
このレバー(キモ)の炭火焼きは、まるでフォアグラのような食感、味で知る人ぞ知る通の味。
コレが焼けるようになったら、一人前の『炭火焼きマスター』と言ってもよいでしょう。
ただし、キモは網にくっつきやすいので、キッチンペーパーにお酢やレモンをつけて、予め網にを塗っておくと、へばり付きが軽減できます。
地鶏のキモはなかなか手に入れ難いのですが、鳥マルシェでは鮮度のよいプリプリなレバーも通販で販売しています。
「フォアグラクラスの美味しい炭火焼きを作ってみたい」と思われた方は、ぜひ、鶏もも肉やむね肉と合わせてレバーも購入してみてください。
その他、手羽先もとても炭火焼と合う部位で、皮目のほうをしっかりと焼いて、その後裏面……と両面を焼いた後、もう一度皮目と裏面を焼きます。
つまり2度焼するのでが、こうすることで中までしっかりと火が通ります。
また、先に皮目を焼くことによって余分な油分が下に落ちますので、皮がパリっと美味しくなります。
今までご紹介した炭火焼きの方法を使えば、ご自宅でもかなり美味しい地鶏の炭火焼きが食べられるのですが、やはりどうしても炭を用意したりするので敷居が高い……と思われる場合もあるかと思います。
そういった方におすすめなのが、お店で食べること(笑)
身も蓋もありませんが、お店であれば仕事帰りにでも気軽にちょっと寄って、最高に美味しい地鶏の炭火焼きを食べることができます。
『焼き鳥 野乃鳥』ではひょうご味どり、播州百日どりを使った、芸能人のほんこんさんにも「ほっぺたが落ちる」と言わしめた地鶏メニューを取り扱っています.
関連⇒地鶏『ひょうご味どり』が人気店を巡り尽くした『ほんこん』さんにも選ばれたおすすめの理由とは!?
ねぎまやトリトロといったメジャーどころの焼き鳥はもちろん。
野乃鳥は現在関西圏をメインに展開していますが、12月には東京新宿にも店舗拡大予定。
ぜひ、「気軽に最高に美味しい炭火焼きが食べたい」という時にはご利用ください。
さて、ちょっと閑話休題となりましたが、炭火焼に戻って、こうした地鶏の炭火焼きのパートナーとも言える『お酒』についてもお話しします。
アウトドアで1泊する予定だったり、ご自宅でBBQをする際、絶対に欠かせないのがお酒。
「地鶏に合うお酒……となると、これも3日くらい語れる量の情報がある」
そう豪語する鶏ソムリエですが(笑)
今回、いくつか厳選して、ぜひ地鶏の炭火焼きをする際に用意してほしいお酒についてお伝えしたいと思います。
焼き鳥やBBQと言えば、皆さんビールを思い浮かべるかもしれません。
また、ハイボール、酎ハイなどさっぱりした飲み物がやはりメジャーどころなのですが、もちろんパーフェクトに地鶏の炭火焼きに合います(笑)
味が濃い地鶏には酸っぱい味付けがとてもあうため、レモンサワーなどもおすすめなのですが、鶏ムリエとしてはおしゃれにいきたい『白ワイン』がおすすめ。
あっさり目だったり、酸味のある爽やか系の白ワインが特におすすめで、シャルドネやピースポーターがとくにマッチ。
また、赤ワインを合わせたい場合は、タレ焼と黒コショウの炭火焼きとの相性がよいので、そうした味付けの際にフルボディの赤ワインを用意してみるのも楽しいかもしれません。
キモ焼にもすごく合いますよ!!
そしてもちろん、日本酒も最高。
BBQやキャンプでおすすめなのが、熱燗。
「えー!? BBQで熱燗!?」と驚かれるかもしれませんが、少し肌寒さの残る空気の下で、美味しい焼き鶏と味わう熱燗は、五臓六腑に染み渡る味わい。
日本酒は熱燗にするとアルコールが少し飛んで、日本酒の独特の酸味が若干出てきます。
鶏の脂は酸味と非常に合うので、そうした部分でも最高にマッチするのです。
因みにこっそり書かせていただきますが、鶏ソムリエのおすすめは秋鹿さんの『バンビカップ』というお酒。
鹿の絵がカップに描いてあり、女性でも可愛くお酒が飲めますし、常温でほどよく香るお酒で冷やしてというよりも、温めて飲むのがおすすめのワンカップなので、そのままキャンプでお湯に入れて温めて、グビっと美味しく飲めるのが素晴らしいところ。
秋鹿のお酒は酸味が強いので、鶏肉との相性も抜群。
ぜひ、試してみてください!!
さて、最後にお伝えしたいのが『付け合わせ野菜』について。
合うお酒でおすすめしているものが、酸味のあるものばかりなので気がついてもらえるかと思いますが、鶏ソムリエが大切にしていることは、鶏肉とどんな酸味を掛け合わせるかということ。
酸味は鶏肉の美味しさを2倍にも3倍にもしてくれる味なので、ソースにもバルサミコ酢を使っていただいたりすることが多いのですが、そうなってくると炭火焼きにおすすめしたい付け合わせ野菜。
もうここまできたらわかってしまったかもしれませんが、地鶏の炭火焼きにおすすめな付け合わせ野菜は『トマト』。
一緒に炭火で焼いて『焼トマト』は最高!!
また、箸休めに『ピクルス』なんかをそえると、より一層鶏の美味しさがわかりやすいかもしれません。
炭火の起こし方から鶏肉の切り方。
お酒、付け合わせの野菜まで、鶏ソムリエの鶏ソムリエによる、地鶏のための炭火焼のノウハウを全てご紹介させていただきました!!
まだまだ安心して外に出かけられない状況が続きますが、美味しい地鶏を美味しく食べて、非日常を味わうことで日頃のガス抜きができるというのも大切な事。
ひょうご味どり、播州百日どりはガスで焼いても美味しいと言われるほど、肉に旨味があり、適度な歯ごたえと肉汁で笑みのこぼれる一品です。
ぜひ、そんな地鶏をより美味しい炭火焼きにして、食べてみてはいかがでしょうか!!